結論からいいますと、出産後の抜け毛は自然現象ですから、
あまり、心配なさらないで下さい。
妊娠して卵子が受精して着床すれば、
黄体ホルモン（プロゲステロン）を分泌して、
分娩が起こらないようにしてくれていると考えられています。
このホルモンは男性ホルモンとは関係ありません。
もう一方の女性ホルモンの卵胞ホルモン（エストロゲン）は妊娠後期には、
分泌が増えて、男性ホルモンに拮抗してその作用を弱める量も増加します。
つまり、男性ホルモンから変化した毛髪の寿命を短くする
5－αジヒドロテストステロンという物質の量を減らしますから、
毛髪が長生きになっているのです。
出産によって日常のホルモンバランスに戻りますと、
卵胞ホルモンの分泌が減り、男性ホルモンと桔抗しませんから、
今まで抜けずに溜まっていた毛髪と、新たに増加した脱毛が重なり、
かなり激しい脱毛となる場合があります。
元のホルモンバランスに戻りますと 、
6ヵ月から1年6ヵ月程度で自然治癒しますので、
一般的な抜け毛の手当てと同じように、きちんとした栄養を考えた食事と、
毛乳頭から毛母細胞への血行促進を考えて
養毛剤・育毛剤を使用された方が回復が早いと思います。
同じような現象はピル（経口避妊薬）の服用中止後にも起こります。