2020.4.26
- 『次亜塩素酸ナトリウム(アルカリ性の次亜塩素酸水)を水だけで希釈するのは気をつけて。』
- PHとHCIOとの関係のグラフ
- 追記:「次亜塩素酸水」については、現時点においては、手指の消毒に活用することについての有効性が確認できない。・・・こんなものを見つけました。
を追加。数箇所修正
アルコール消毒液がなくって困った
新型コロナウィルス! コロナウイルス!!
と毎日のように報道されていますね。
そんな中、美容室でもコロナ対策をしなければ・・・
マスクはできても
だが
アルコール消毒液が売っていない!!!
本当に売り切れてしまいましたね。
じゃどうすればいいの?
困り果てました。
当店には常備しているエタノールがあったので今のところは大丈夫ですが、
今あるアルコール消毒液がなくなってしまうと。。。
アルコール消毒の代わりになるもの
そこで見つけたのが
次亜塩酸水消毒液!!!
これで店内を消毒!!!
来店されたお客様の手指消毒!!!
除菌 殺菌作用もあるし消臭効果も!!!
かなりいいですみたい。
とにかく脱臭効果はすごいです!
ただ本当に効いているのか???
まぁまず作り方
こちらのサイトを参考にしました。
https://desktopfarmer.blogspot.com/2012/02/blog-post_08.html
https://ameblo.jp/grasshopper-1212/entry-12577373758.html
詳しくはそちらのサイトをご覧ください。
とても詳しく載っています。上記のサイトを参考にした方が良いかもです(笑)
準備する物
ピューラックス やハイター、キッチンハイター、ミルトンでも作れます。
あとは 炭酸水。
量りもあればなおよいですね。
こちらではサイトに書かれているように炭酸水はウィルキンソンで作ります。500mlならファミマに売ってますね。
ぴゅーらっくす
作り方(ミルトンで作る次亜塩素酸消毒液)
除菌や、消臭、普段の手洗い用の 50ppm濃度の次亜塩素酸水(溶液) を作ります。
炭酸水995ml + ミルトン5mlで 50ppm濃度の次亜塩素酸水(溶液)が出来上がります。
995ml(炭酸水)+5ml(ミルトン)=1000ml(50ppmの次亜塩素酸消毒液)
できました。
混ぜるだけ。。。
500mlのペットボトルで作るのであれば、炭酸水2.5mlを捨てて2.5mlのミルトンを投入。
497.5ml(炭酸水)+2.5ml(ミルトン)=500ml(50ppmの次亜塩素酸消毒液)
ちょっと図るの大変。3ml位炭酸水を捨てて3mlで60ppm濃度の次亜塩素酸水を作ります。
497ml(炭酸水)+3ml(ミルトン)=500ml(50ppmの次亜塩素酸消毒液)
完全な除菌を望むのであれば
200ppmの次亜塩素酸水は、
炭酸水980ml + ミルトン20mlで 200ppm濃度
980ml(炭酸水)+20ml(ミルトン)=1000ml(200ppmの次亜塩素酸消毒液)
濃度はご自分で判断してください。
できた溶液は、PH試験紙で測定してみたところPH6くらいでした。
大丈夫です!!!
手に吹きかけたとき、少し塩素っぽい匂いがします。ですがすぐにニオイは消えてしまいます。
健康な肌のpHは4.5~6.0の弱酸性です。
制作した次亜塩素酸消毒液はPH6なので、ミルトンをそのまま薄めて使うよりは、全然皮膚には優しいですね。
(ちなみに健康な髪の毛のPH4.5~5.5の弱酸性です。皮膚よりも若干酸性よりです。)
以前、ミルトンを薄めただけの時は衣類が脱色された事があったので、高濃度での衣服や布などの使用は注意が必要だと思います。
追記 ハイターで次亜塩素酸消毒液を作る場合
ハイターは5%濃度の次亜塩素酸ナトリウム配合だそうです。
5%濃度のハイターで直に炭酸水で作る場合
(計りなどが必要だと思います)
500mlの場合で50ppm
1、0.5mlを捨てて499.5mlに炭酸水にします。
2、0.5mlのハイターを499.5mlの炭酸水に混ぜます。
3、 出来上がり。
499.5ml(炭酸水)+0.5ml(ハイター)=500ml(50ppmの次亜塩素酸消毒液)
1000ml 50ppmの次亜塩素酸消毒液作る場合
999ml(炭酸水)+1ml(ハイター)=1000ml(50ppmの次亜塩素酸消毒液)
1000ml 200ppmの次亜塩素酸消毒液を作る場合
996ml(炭酸水)+4ml(ハイター)=1000ml(200ppmの次亜塩素酸消毒液)
使用上の注意!
すみませんが、
とにかく自己責任で!!!
正直 顕微鏡見てウイルスが死滅や除菌されたのを見ているわけでもありません。
上記にも書いたように脱臭効果はすごいです。ニオイの元などの雑菌をきちんと死滅しているからだと思います。
不安、心配のようでしたらおすすめはしません。
仕事がシャンプーなどの水仕事が多いせいなのか、消毒液のせいなのか、手はシワシワです((⌒∇⌒)
(追記:手がシワシワなのは、時期的なものでした。4月25日現在手は普通になりました。)
あと、つくった次亜塩素酸水消毒薬は、
日光に当てるのはダメ。
2か月くらい持つようですが早めに使った方が良いと思います。
作ってすぐは炭酸のおかげで容器がら液体が漏れてきますので注意です。
もちろんですが、酸性洗剤などとは混ぜないようにしてください。炭酸水と混ぜて酸性に傾けていますが、酸性に傾けすぎますと有毒な『塩素ガス』を発生させる危険があります。(サンポールなど)
次亜塩素酸ナトリウム(アルカリ性の次亜塩素酸水)を水だけで希釈するのは気をつけて。
次亜塩素酸ナトリウムはアルカリです。漂白剤と同じ成分です。濃度が高ければ、洋服も脱色しますし、手も荒れます。
上記のリンクには「0.05%の次亜塩素酸ナトリウム液」の作り方が明記されています。
水で薄めた場合には、強いアルカリ性が残ったままなので、食器・ドアノブ・手すりなどの消毒が向いています。指手消毒には向きません。
消毒用アルコール不足 次亜塩素酸ナトリウムの使い方 次亜塩素酸水とは異なるのか?
に詳しく載っています。
あくまで、今回紹介しているのは、炭酸水を用いて弱酸性に傾けた次亜塩素酸水です。水で混ぜただけの次亜塩素酸水とはちょっと違います。
それでこれが本当に効くのか?
作ってみたものの、こんなにも簡単でいいものだろうか?
正直不安。
でウィキペディアで調べてみました。
下記はWIKIから引用したものがあります。
基本的に電解してないものは「次亜塩素酸水」ではない。
いきなりですが、否定です。
次亜塩素酸水ではない?
そうですよね。ミルトンを炭酸で割っただけですからね。
次亜塩素酸水(Hypochlorous Acid Water)は、食品加工等の分野において洗浄・消毒用途などで使用される食品添加物(殺菌料)である。 次亜塩素酸ナトリウムとは異なるものである。
専用の装置を使用し、塩化ナトリウム水溶液、塩酸水、あるいは塩酸と塩化ナトリウムの混合液を電気分解することで、次亜塩素酸(HClO)を主成分とする次亜塩素酸水をつくることができる。生成装置の種類によって生成する次亜塩素酸水の物性が異なる。 生成装置については、「JIS B 8701 次亜塩素酸水生成装置」を参照のこと[3]。
次亜塩素酸水生成装置なるものを使わなければ「次亜塩素酸水」はできません。
しかも電解(電気分解)しなければいけません。
つまり
注意 次亜塩素酸ナトリウムに塩酸等のpH調整剤を混ぜたものは食品添加物の”次亜塩素酸水”とは異なる。
ということです。
では
次亜塩素酸ナトリウムのpHを調整したもの(炭酸水をまぜたもの)はなに?
次亜塩素酸ナトリウムのpHを調整したもの
次亜塩素酸ナトリウムに塩酸や炭酸ガス等の酸を混合することで、意図的に次亜塩素酸(HClO)の含有量を変化させることができる。混合するための装置などが流通し、その生成物やあらかじめ混合した水溶液について食品添加物の申請は行われていないが、食品添加物である次亜塩素酸ナトリウムと食品添加物である塩酸やクエン酸を混合し、それを用いることは差し支えないとしている。(食安基発第0825001号)
差支えない・・・つまり問題ない?!
問題ないようですが、次亜塩素酸水ではなく次亜塩素酸ナトリウムのPHを調整した水溶液ですね。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液というのかな?
ここに記載されているように塩酸やクエン酸を用いてもできるようですね。
次亜塩素酸のPHについて レジオネラ症について記載された文書です。
循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル – 厚生労働省pdfです。
これには
塩素系薬剤の消毒効果は、殺菌力の強い次亜塩素酸(HClO)と、殺菌力がその1/100程度に過ぎない次亜塩素酸イオン(ClO-)の比率により異なりますが、その比率はpHにより変動します。以下に示す表のように、p H6.0では、約97%がHClOで占められていますが、pH7.5では50%、pH9.0では3.1%と激減しています。
次亜塩素酸(HClO)の殺菌力はPH値によって変わってくる。PH10と比べると約100倍近く違ってきますね。
つまりは次亜塩素酸ナトリウムをPH調整することによって殺菌能力が増すということです。
次亜塩素酸は酸性に(中性)に近づけることによって殺菌力や手指にはとても優しくなるということです。
ただ薄めて使うのとはわけが違うようです。
ではなぜ販売されていないのか?
こんな簡単なのになぜ販売していないのか?
生成装置の規格 2017年10月20日に「JIS B 8701 次亜塩素酸水生成装置」が制定された[3]。
注意:JIS B 8701次亜塩素酸水生成装置から生成した水溶液の中には、食品添加物(殺菌料)の指定範囲と異なるものがある。食品添加物(殺菌料)として使用する場合には物性(pH、有効塩素濃度)を確認する必要がある。
注意 なお、食品添加物「次亜塩素酸ナトリウム」に、食品添加物である「塩酸」または「クエン酸」等をあらかじめ混和した水溶液を販売することは、この当該水溶液中で化学反応が生じていると考えられることから、添加物製剤には該当せず、その販売は認められない。2.電解水も同様、水溶液は添加物製剤に該当せず、その販売は認められない(食安基発第0825001号 厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課長通知)[7]。
次亜塩素酸水は、液体そのものは流通せず装置でつくられる。
つまり次亜塩素酸水生成装置をつかってできたもの『次亜塩素酸水』といい、
だが次亜塩素酸水生成装置から生成した水溶液の中には、食品添加物(殺菌料)の指定範囲と異なるものもある。
食品添加物として使用するためにはPHや有効塩素濃度を確認する必要がある。
ただ上記にもあるように次亜塩素酸ナトリウムのPHを調整した溶液としては使うことはできる。
「この当該水溶液中で化学反応が生じていると考えられることから、添加物製剤には該当せず、その販売は認められない。」
つまりは、化学反応している可能性があるから販売できないってことですね。
それでは炭酸水とミルトン混ぜたものは???
これも化学反応がつづいている ???
化学変化は続いている とみるのがいいのでしょうね。
でも販売している?
ただしこちらの記事(こちらもWIKI)には次亜塩酸ナトリウム(WIKI)には
有効成分は水溶液中の次亜塩素酸(HClO)及び次亜塩素酸イオン(ClO−)である。消毒対象によって異なるが、「次亜塩素酸」は次亜塩素酸イオンに比べて殺菌力が数倍~数十倍と高い傾向にある。水溶液のpHによって二者の存在比が変化し、それに伴って消毒効果も変化する。次亜塩素酸ナトリウムに希塩酸を加えてpH6程度に調整し、殺菌力を増した製品が市販されている。これは弱酸性電解水に近い殺菌力を持つ。後述の通り、強い酸性に傾けるほど塩素ガスが発生して危険であり、保存性も下がる。
と記載されていて市販されているようですね。
?
確かに巷ではこんな感じで販売されていますね。次亜塩素酸ナトリウム
でよく成分なんかを見ると
次亜塩素酸ナトリウム 0.010% 水 99.990%
だとか
安定型次亜塩素酸ナトリウム100ppm、弱アルカリ性
というものも販売されています。ただ水で薄めているだけのものもあります。(ミルトン+水)
よーく成分表を確認して購入された方が良いようですね。
・・・自分で作った方が安上がりですね(汗)
次亜塩素酸ナトリウムに希塩酸を加えてpH6程度に調整し、殺菌力を増した製品が市販されている。これは弱酸性電解水に近い殺菌力を持つ。
って記載されている通り、炭酸水などでPH調整した方が殺菌力が増すようなので・・・
しかも弱酸性電解水に近いということですしね。
・・・自分で作った方が安上がりですね(汗)
上記のものなんかはきちんとPH調整をされている商品のようです。
ただこのような商品は『開封後3ヶ月』みたいに使用期限が設定されていますのでご注意を!
私たちは、自分たちでつくった次亜塩素水消毒液は3,4に日で使い切ってしまっています。
実際に作って2、3日は炭酸水の泡が出てきていますが(当たり前ですが)、そのあとは静かなものです。
ですがやはり、ちょっと怖い感じもありますねが、炭酸水のおかげでPH5付近でとどまるため、有毒な塩素ガスが発生することはないそうです。
追記:「次亜塩素酸水」については、現時点においては、手指の消毒に活用することについての有効性が確認できない。・・・こんなものを見つけました。
衆議院議員早稲田夕季君提出次亜塩素酸水を手指の消毒に活用することに関する質問に対する答弁書について
これによると「次亜塩素酸水」については、現時点においては、手指の消毒に活用することについての有効性が確認できない。
これについては、次亜塩素酸 といっても電解されたものや希釈したもの、アルカリ性のものから酸性のものまであり、この文書がはたしてどちらを指すのかは定かではない。
いろいろ調べてみた感じでは、アルカリ性の次亜塩素酸水に関しては、ある程度の濃度がなければ殺菌能力はないような感じはする。弱酸性の次亜塩素酸水については、かなりの殺菌能力は確認できるが、水溶液としての安定性や酸性に傾きすぎた時に「塩素ガス」を発生してしまう危険がある。つまり扱い方がとても大変で国としてあまり勧められない?ということなのでしょうか???
また
水と食塩から安価かつ大量に次亜塩素酸水を生成できる装置」については、具体的に何を指すのか必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難である
俗にいう次亜塩素酸水生成器ですね。生成してできた水溶液がアルカリ性だった場合は、ハイターなんかと水を混ぜたものと同等の可能性があるということですかね。
まとめ
実は 逆性石鹸水(「ベンザルコニウム塩化物液」または「塩化ベンゼトニウム」)なるものはあります。
これはハサミなどの器具専用で手指消毒にはちょっと不向きです。
やはりほしいのはアルコール消毒でした。
消毒液がないがためにネットを使って調べ上げた結果
たどりついた 次亜塩素水消毒液。
無いよりはマシ って思っていましたが、意外にもいい感じのようです。コストも。
肌のpHは4.5~6.0の弱酸性ですので、それほど手が荒れる心配もありません。
完全な殺菌 滅菌を目指すのであれば濃度を濃くするとよいでしょう。
しかもこんなに簡単に作れてよいものかとかなり不安でしたが、どうやら効果はあるようです。
化学反応が続いているようなので取扱には注意が必要です。
私たちが使っているのは 店内の消毒 手指消毒 器具(ハサミからいすなど)の目的です。
お客様が安心してご来店いただけるような環境を作っていかなければいけません。
早く新型コロナウイルスが沈静化し、正常な社会に戻ってほしいですね。